タグホイヤーのカレラ

■　タグホイヤー カレラ クロノグラフ キャリバー1887


腕時計を手にする前に、購入後の価値を一考したい。

人気のある腕時計は、出回っている数が多いということだ。

数量があるのは、出来や人気のバロメータだ。人気があるのはいいことだが、裏
を返せば、市場価値が低い証拠でもある。

誰でも持っている時計を、後から買った人間が身につけるのはどうかと思う。
「マネをした」とか「ミーハーに見られる」。それ以前に、「価値を決めるのは
自分でありたい」という男心に反する。

また、万が一手放すことになったとき、引き取ってもらう価格も低くなる。出
回っている数が多いほど、プレミア性が無くなるのは、市場の原理だ。


今回は、タグホイヤーを紹介する。


ブランド腕時計といえば、オメガやロレックスだが、あえて「タグホイヤー」と
いうのがポイント。アクアレーサーもシンプルでいいし、「リンク」も複雑さを
感じさせないほどデザインをまとめている。

だが、ここは「カレラ」はどうだろうか。





クロノグラフ キャリバーは、持っている人が少ない。
というか、まず見かけない。

価格もやや高め。
デザインに、好き嫌いがはっきりでるのだ。

裏がスケていてムーブメントも観察できるから、見ていて飽きが来ない。防水は
額面どおり信じないほうがいいだろう。評価は７０％とみる。１０気圧とあれ
ば、実勢は７気圧程度と考えたほうがいい。




ちなみに、「カレラ」の意味は「彼ら」ではない。
1950年代に始まった、壮大な自動車レース「カレラ・パンアメリカーナ」のオ
マージュ（オリジナルへの敬意や尊敬を理由として作られるもの）として製作さ
れた。