ラグから選ぶ腕時計

「ラグ」という言葉を知っているだろうか？

時計専門用語でラグは、「腕時計本体とストラップ」もしくは「ブレスレットを固定する部位」の部位を表す。ほかにも、ホーンやアタッチメントと呼ばれることもある。日本の時計屋さんでは「足」などとも呼ばれる。

ラグにも種類がある。ケースのデザインに合わせ、ストレートラグやフレアードラグ、環型のリングラグなどなど、種種のデザインがある。ラグのない時計にもある。

ラグのデザインや、ラグとラグの間隔などの微妙な違いによって、時計の表情は変わる。同じ時計であっても、クラシカルになったり、カジュアルになったり、あるいはマッシブにも、フェミニンにもなる。時計やベルトは重要だが、ラグもポイントが大きいのだ。

今回は、「ラグ」から時計をみたい。


オーソドックスなラグには、三角の隙間がある。カジュアル時計からフォーマルまで、なんにでも似合うオーソドックスなデザインだ。どのブランドにでも採用しているが、カジュアルに特化した「ガガミラノ」は楽しい時計になっている。


ガガミラノ マニュアーレ48mm


ラグ表面に段差をつけたラグは、ステップドラグと呼ばれる。
わずかな段差を設けただけなのだが、それだけで腕時計自体がグッとモダンな雰囲気となる。機械式時計が黄金期を迎えた1940～1950年代にも、このステップドラグはよく見られた。

写真の時計は、モーリス・ラクロア。ベルトがラグの奥まで伸びてケースにぴったりと隙間なく取り付けられているのがわかる。オーソドックスなラグのような三角形の隙間はない。


モーリス・ラクロア MAURICE LACROIX ポントス クロノグラフ PT6188-SS001-330



　ロンジン【L3.666.4.66.3】 【LONGINES SPORT COLLECTION ADMIRAL】



アンティークウォッチには、ユニークどころか、不思議なラグの時計もある。ラグのない時計もある。「ユニバーサル・ジュネーブ」をいくつか並べた。

　



華やかなイベントやパーティでは、質実剛健はやぼったい。腕時計は、実用ありきで選ぶものだと思っていたのは、そういう場に呼ばれないことへのヤッカミだったか。。。。

会話の「きっかけ」にするのもいいだろう。
ユニークな時計は多弁になるのだから。

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